サン電子は時価総額800億円(5億3000万ドル)の日本の上場企業で、以下の事業を展開しています:
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グローバルデータインテリジェンス: サン電子は、イスラエルの大手SaaS(Software as a Service)デジタル・インテリジェンス・プラットフォームであるCellebrite社(NASDAQ:CLBT US、以下「セレブライト社」といいます。)の株式を47%保有しています。セレブライト社は、ほぼすべての主要な法執行機関で広く利用されており、携帯電話からデータを抽出・分析する能力で知られています。同社のサービスは、法執行機関、諜報機関、軍事、企業アプリケーションに対応しています。セレブライト社のサービスは、顧客ロイヤルティが高く、クロスセリングの機会も多いといわれます
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エンターテインメント事業: 同社はパチンコ遊技機の開発、製造、販売を行っています。パチンコは日本で人気のあるギャンブルゲームであり、しばしばピンボールとスロットマシンの融合と例えられます。レクリエーション用のアーケードゲームとして、長年にわたり日本文化の不可欠な一部となっています。
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新規IT関連:自動販売機用の通信ソリューションの開発、製造、及び販売にも従事しており、3Gから4G技術への移行を促進しています。
セレブライト社は2021年8月、SPACとしてNASDAQに1株当たり10ドル、時価総額20億ドルで上場しました。そして、サン電子はその保有株式の一部を売却しました。
2021年11月15日付のプレスリリース(サン電子の株価は3,170円)で、サン電子は次のように発表しました(太字は弊社による強調部分です。):
「サン電子は、その資産と能力を活用して企業価値と株主価値を高めることに注力しています。サン電子は現在、さらなる企業再構築、有機的成長のための投資、M&A、株主還元など、さまざまな手段を検討しております。当社は、IRコンサルタントと協力して、情報開示やウェブサイトの改善、中期計画の更新に取り組んでまいります。皆様の日頃のご理解・ご支援に感謝申し上げるとともに、これらの当社の成長と発展を皆様と共有できますことを心待ちにしております。サン電子取締役会は、当社の株式が公正価値に比べてかなりの割引価格で取引されていると認識しています。当社は、この状況を改善するためにあらゆる施策を検討しています。」
しかしながら、3年後、ディスカウントはさらに拡大しています。サン電子が保有するセレブライト社の株式時価総額は約1,690億円であることに対し、サン電子の時価総額は800億円に過ぎません。
(円レート:1米ドル=151円で換算、2024年3月21日現在)